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ステロイド剤の正しい使用方法

ステロイド剤はなぜ効くの?

 

ステロイド外用剤つまりステロイドを配合した塗り薬は、皮膚の痒みや炎症をすばやく抑える、たいへんよく効く薬です。その理由はステロイド剤には人の免疫機能を抑制する作用があるからです。

 

皮膚の炎症は侵入したばい菌などの異物を排除しようとする免疫機能の集中攻撃によって生じます。この免疫機能はもちろん大切なのですが、いつも適正な規模で作用するとは限りません。たいした悪さをしないコソ泥をバズーカ砲で吹き飛ばそうとするような過剰反応をすることがあります。アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎などはその例です。

 

この過剰な免疫反応を抑制すると皮膚の赤み、痒み、腫れ、熱などの炎症症状はすみやかに鎮静します。

ステロイド剤を使えないケースとは?

したがって、免疫機能を抑制してはいけない場合はステロイド剤は使えません。水虫やカンジダなどの真菌類(カビ)の繁殖による皮膚の病気にステロイド剤を使用すると、白癬菌やカンジダ菌の繁殖を助長して症状が悪化します。

 

ニキビや毛嚢炎など細菌の繁殖が原因の皮膚病にも使えません。これらの「皮膚感染症」で、免疫力を抑制する薬が使えないのは当然です。ステロイド剤がもっとも活躍するのは免疫の過剰によって生じるアレルギー性の炎症です。

ステロイド剤は怖いと思っている人が多いのはなぜ?

ステロイド剤を使用しないでアトピー性皮膚炎を治療しようとすると悲惨なことになります。お母さんがそう思っていせいで症状を悪化させている赤ちゃんは本当に気の毒です。

 

ステロイドは1948年に発見され、リュウマチに苦しむ人々を救う「奇跡の薬」と呼ばれ、発見者はノーベル医学賞をもらいました。しかし当時は、ステロイドは副腎皮質ホルモンという人体にもともとあるものだから副作用はあまりないと考えられて、安易に多用される傾向がありました。その結果問題になったのが骨粗しょう症やなどのステロイドの重篤な副作用です。

 

しかし、その後ステロイドの副作用についても研究が進み、内服薬ではなく副作用の少ない外用薬も開発されたので、誤った使い方をしない限り副作用の心配はなくなりました。

 

いまだにステロイド剤は怖いというイメージがあるのは、一時期のマスコミの取り上げ方と、ステロイドへのネガティブキャンペーンで商品を販売しようとする「アトピー商法」の影響と思われます。

症状に合わせた強さのステロイド剤を使う

ステロイド外用剤には免疫抑制の強さに応じで5段階にランク分けされています。その選択や使い方は次のような点を考慮することが必要です。

 

・顔・瞼・首・陰部は吸収比率が高いので、強いステロイド剤は使わない。

 

・ただし、弱いステロイド剤を長期間使うより、適当な強さのものを使って短期間で治す方が望ましいので、医師に相談して適当なレベルの薬を選ぶ。

 

・おそるおそる少しずつ塗るのではなく、適当な分量をしっかり塗って短期間で治す。

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