ピルの副作用を知ろう!

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ピルの副作用を知ろう!低用量ピルにも副作用がありますか?

1960年に世界で初めてアメリカでピルが経口避妊薬として承認されました。1973年には副作用の少ない低用量ピルが開発されて、欧米各国で経口避妊薬としてのピルの使用が広がりました。

 

しかし日本では1990年に承認が申請されてから9年という長期審査を経て、1999年にやっと承認されました。そのときには国連加盟国でまだピルが承認されていないのは日本だけという状態でした。

 

これは日本の医学界がピルの使用に慎重だったということですが、それが一般の女性の意識にも影響を与えて、現在でもピルを避妊手段に使っている女性の割合は諸外国に比べて非常に低くなっています。

 

欧米では20代の女性の避妊法としてもっとも多いのはピルで、アメリカでは40%台、イギリスで50%台、ドイツでは60%台の女性が使用しています。これに対して日本ではまだ1〜2%台の使用率にとどまっています。

 

これには日本では医師に処方してもらわないとピルを購入できないということも大きく関わっていますが、副作用についての過剰な心配や誤解もまだ根強くあると考えられます。

 

低用量ピルにも副作用はありますが、飲み慣れるとなくなるものがほとんどです。欧米での販売実績と使用率は、低用量ピルは重大な副作用の心配がないことの何よりの証明です。

ピルを飲むと太るというのは本当ですか?

ピルを飲むと太るといわれていますがそれは中・高用量ピルを服用した場合で、低用量ピルはその心配はほとんどありません。

 

はじめてピルを飲むときは、飲み始めの1週間くらいはむくみが出て1kg前後体重が増加することがありますが、服用を続けているうちに解消します。

 

ピルを服用すると身体が疑似妊娠状態になるので、それによって食欲が増進することがあります。その場合は食欲にまかせて食事量を増やすと当然体重も増えることになります。

 

したがってピルを服用してから以前よりお腹がすくようになったという人は、カロリーコントロールに注意する必要がありますが、ピルの副作用で体重が増加するわけではありません。

低用量ピルにもよくある副作用はどんなもの?

低用量ピルでもっとも多い副作用は、妊娠初期のつわりに似た、吐き気、むかつき、頭痛、むくみ、乳房の痛みなどの症状です。

 

しかしこれらはほとんどの場合が飲みはじめの数日間に出る「マイナートラブル」と言われるもので、症状は軽く、飲み慣れると出なくなります。

 

症状が長く続く人でも2〜3サイクルのみ続けると出なくなります。

 

低用量ピルの飲みはじめの副作用でよくあるのは次のようなものです。
不正出血
吐き気
乳房の張り、痛み
頭痛、偏頭痛
下腹部痛
下痢
むくみ
食欲亢進
食欲減退

 

これらの副作用が長く続くときは薬との相性がわるいケースがあり、薬を変えることで改善することがよくあります。

ピルの副作用は慣れるとなくなるのですか?

ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンという2つの女性ホルモンが配合されています。飲みはじめの副作用は、この女性ホルモンの人工的な追加に身体が慣れていないために起きるものです。

 

しかしこれに身体が慣れると副作用はしだいに軽減していきます。それだけでなく、むしろ自然のホルモンバランスのときに起きていた生理痛や生理前のイライラなどの不調が改善するようになります。

 

女性の生理周期による卵胞期と黄体期のホルモンバランスの変化はたいへん大きく、それによって体調が悪化することが少なくありません。ピルの服用でホルモンを補充することでホルモンバランスが安定し、心身の変化や不調を防ぐことができます。

 

ピルの服用によってホルモンバランスは妊娠しているときの状態に近くなり、卵巣が休養状態に入り、子宮の周期的な活動も穏やかになるので、体調が安定するのです。

ピルの副作用でいちばん怖いのは何ですか?

発生頻度は低いですが、ピルの服用でもっとも怖い副作用が「静脈血栓症」です。これは静脈内に血のかたまりができる症状で、それが血管を詰まらせると場所によっては命にかかわることがあります。

 

長時間座席に座りっぱなしでいると起きることがあるエコノミー症候群も静脈血栓症の1つです。

 

海外の調査では、低用量ピルを飲んでいない女性が静脈血栓症になるリスクは年間1万人に1〜5人なのに対して、低用量ピルを飲んでいる女性は3〜9人と報告されています。

 

女性の血栓症の発症リスクがもっとも高くなるのは出産後12週間以内で、年間1万人に40〜65人が発症します。次に高いのが妊娠中で1万人に5〜20人となっています。これに比較するとピルの服用によるリスクの増加は、過剰に心配する必要のないものです。

 

また、血栓症を発症してもそれが生命にかかわるような重症になることは100件に1件くらいです。

 

喫煙、肥満、高齢などの要因が加わると血栓症のリスクが高くなります。35歳以上で1日15本以上喫煙している女性はピルを処方してもらえません。

 

静脈血栓症になると次のような症状が出ます。その場合はできるだけ早く病院を受診してください。
ふくらはぎの強い痛み、むくみ
激しい腹痛
激しい胸痛、息苦しさ
激しいずつ
視野が狭まる
舌がもつれる
けいれん、意識障害

 

ピルを飲むと乳がんになるリスクが高まると思っている人はまだかなりいますが、低用量ピルではその心配はありません。むしろ卵巣がんや子宮体がんのリスクが大幅に減ることのメリットの方が大きくなっています。

ピルを飲んではいけない人もいますか?

以下に当てはまる人はピルを飲むことができません。

 

以前にピルでアレルギーを起こしたことがある人。
乳がん、子宮がんなど、エストロゲン依存性のがんの患者またはその疑いのある人。
原因が分っていない不正出血がある人。
前兆をともなう偏頭痛のある人。
妊娠中、授乳中の人。
出産後4週間以内。
脳梗塞、心筋梗塞など血栓にともなう病気のある人。
中度以上の高血圧の人(上の血圧が160〜180mgHg)。
35歳以上で1日に15本以上タバコを吸う人。
重い肝臓病のある人。

 

このほかとくに肥満している人などは医師の判断で使用できない場合があります。

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