糖尿病の予防はやはりダイエット?
糖尿病と肥満の関係
糖尿病と肥満には切っても切れない深い関係があります。その理由は次の2つです。
1.肥満している人はインスリン大量分泌が続いているので、やがて分泌が低下する。
2.肥満している人はインスリンの効き目がわるくなる。
糖尿病の原因はインスリンの分泌が低下するか、分泌されてもその効き目がわるくなるかのどちらかですが、肥満はその両方に関係しているのです。
膵臓が疲れてインスリン分泌が低下する
まず@は、食べすぎ→血糖値の上昇→インスリンの大量分泌という関係です。とくに糖分や糖質を含む炭水化物を大量に食べると、血糖値(血液中のブドウ糖)が急上昇します。するとそれを代謝するために必要なインスリンが大量に分泌されます。肥満している人はこれを日常的に繰り返しているので、しだいにインスリンを分泌する膵臓が疲れてきます。
膵臓が疲労してインスリンの分泌が低下すると、食事によって上がった血糖値が下がらなくなり、つねに高血糖の血液が血管の中を流れるようになります。これが糖尿病です。
内臓脂肪からインスリン抵抗を高くする物質が放出される
つぎに、Aの肥満しているとインスリンの効き目がわるくなるというのは、内臓脂肪が蓄積されるとその脂肪からインスリンの効き目を悪くする物質が放出されるからです。それはTNF-αやIL-6と呼ばれる「インスリン抵抗性」を高くする生理活性物質で、せっかく分泌されたインスリンが血糖値を下げる効率を悪くしてしまいます。
つまり、肥満はインスリンの分泌と効率という両面から、血糖値を下げる働きの邪魔をすることになります。したがって糖尿病の予防には、肥満しないこと、肥満している人はなるべく早く肥満を解消することが大切です。
血糖値が急に上がらない食べ方をしよう
肥満しないための食生活の心得と肥満を解消するダイエットの心得は共通しています。それは「血糖値を急激に上げない食べ方」をすることです。血糖値が急上昇するとインスリンが大量に分泌され、そこから脂肪蓄積という肥満プロセスが作動しはじめます。
さいきん話題になっている「糖質制限ダイエット」も「食べる順番ダイエット」も、ひと言で言えば血糖値を急激に上げないダイエット法です。
「糖質制限ダイエット」は簡単に言うと、ご飯やパンなどの糖質を半分に減らして、タンパク質や脂肪、食物繊維などはこれまでと同じように食べる、という「ゆるい」ダイエットです。
「食べる順番ダイエット」はもっとゆるいダイエットで、ご飯などの糖質を野菜やタンパク質、脂肪食品の後に食べるというだけです。胃の中に先にほかの食品が入っていると、糖質の吸収がゆっくりなり血糖値の急上昇が防げるのです。
この2つのダイエット法はお医者さんにも評判が良い、効果があって健康的、ストレスもたまらないダイエットです。いずれにしても、血糖値の上昇(インスリンが多く分泌される)を抑えることがキーで、糖質の摂取を減らす、糖質の吸収をなるべく抑制するという2点が肥満や糖尿病の予防、改善に大切です。
糖質の吸収を抑える糖質ブロッカーとは?
欧米食と比較して白米、うどんなど、精製された炭水化物を多く含む食事が多いのが日本食の特徴ですが、普段からこれらを沢山食べる方は血糖値が急上昇して肥満や高血糖の原因となります。
そこで開発されたサプリメントが糖質ブロッカーで、炭水化物や糖質を多く含む食事に合わせて服用することで糖質の吸収を抑え、結果として血糖値の上昇やインスリンの多量分泌を抑制します。低糖質ダイエットをストレス無しにサポートする有名なサプリメントです。