夜遅めの食事で、太ららないコツは?
BMAL1とは?
同じものを食べても昼よりも夜の方が太りやすいとは昔から言われていることですが、その科学的な裏付けとして最近よく聞くのは、「夜はBMAL1(ビーマルワン)が増えるから」という理由です。
BMAL1とは今から約10年前に日本の医学者によって発見された、体内時計に関わるタンパク質です。人の細胞内のBMAL1は正午の前後2時間がもっとも少なく、夜の12時の前後2時間がもっとも多くなる「日内変動」をくり返しています。
BMAL1は脂肪の燃焼を抑制して、脂肪の蓄積を亢進する作用があり、これが夜間に増えるというのは「夜にとった栄養は翌日以降の活動のエネルギーとして保存する」戦略として人や動物の遺伝子が獲得したものと考えられています。
しかし、食べ過ぎ気味でダイエットをしようという人は、BMAL1にあまり働いてもらっては困ります。栄養を摂り、気持ちも安定させるためのメインの食事は昼間にとって、夜はできるだけ早い時間に食べ、しかも軽い食事で済ますということです。
夜遅くの炭水化物は脂肪の材料です
軽い食事と言ってもおにぎりとかサンドイッチなどの炭水化物は、これから寝るだけというときに食べると脂肪として蓄積されやすい食品です。夜遅く食事をするときは量をセーブするだけでなく「太りにくい食材」を選ぶ必要があります。
では、深夜の食事に適した太りにくい食材とはどのようなものでしょうか。大切なのは、繰り返しになりますが、夜は糖質・炭水化物の摂取をできるだけ減らすということです。食後すぐに血糖値をあげて活動エネルギーの供給を準備する炭水化物は、運動量の少ない時間帯に食べると『脂肪として蓄積』されます。
1日3食の中で、炭水化物は朝にもっとも多く、夜にもっとも少なくとるのが太らないコツです。また、夜の食事が深夜になる場合は消化に時間がかかる脂こい食物もひかえる方が睡眠の邪魔になりません。ということは野菜やタンパク質を中心に、できるだけ胃に負担のかからないものを選ぶことがポイントになります。
炭水化物や脂肪を減らすと「ガッツリ系」が好きな人には物足りなく感じるでしょが、
・カロリーが低くかさが大きい食品(豆腐、おから、コンニャク、野菜)
・温かくて水分が多い料理(野菜スープなど)
などのポリシーでメニューを工夫してみましょう。