新婚EDとは?新婚EDってなに?
成田離婚という言葉が話題になったことがありました。これは新婚旅行で分かった性格の不一致や相手に対する幻滅が原因ですが、すぐ離婚とはならないまでも新婚男性のEDもたいへん深刻な問題です。
新婚EDが起きやすい条件には次のようなものがあると言われています。
・結婚年齢が高い
・見合い結婚である
・結婚するまで男性が童貞だった
・女性の経験が男性より豊富だ
・男性が長男、または一人っ子である
この見方にはいわゆる「草食男子」とか性経験が不足している男性に対する先入観も感じられて、どの程度統計的な裏付けがあるのか分かりませんが、性行動の低年齢化が進む一方でこういう現象があるのも確かのようです。
男性の多くは性的に成熟してからも長い独身生活があり、その間はマスターベーションをしながらもっぱら妄想の世界で女性と触れ合うことになります。現実の女性とセックスをするときに強いストレスを感じても不思議ではありません。
ましてそれがたまたま不首尾に終わると、「次もうまくいかないのでは」という予期不安でさらにストレスが大きくなり、悪循環におちいることがあります。これが多くの新婚EDの実態だと考えられます。
新婚EDでもっとも問題になるのは、お互いに焦りながらも放置されることが非常に多いということです。1錠のED治療薬で解消する可能性のかなり高い症状を、知識がないばかりに放置してついには離婚に至るというケースもめずらしくありません。
ED(勃起不全・中折れ)を学んで治そう
EDの原因というとまず思い浮かぶのは、心理的なものではストレスと身体的なものでは男性ホルモンの不足でしょう。しかし、男性ホルモンの年齢による分泌低下は、それが単独でEDの原因になることはほとんどありません。
男性は女性の閉経のような年齢による劇的なホルモン分泌の変化はなく、精巣の活動も高齢になるまで持続します。男性ホルモンの分泌は、年齢よりも仕事や趣味への取り組みなどの生活意欲によって大きく左右されます。
また、EDには男性ホルモンの変化の他に、生活習慣病による動脈硬化の進行など、血管の若さが影響を与えています。
陰茎海綿体と勃起の仕組みについて知っておこう
ペニスはまん中に尿道が通っていて先端に亀頭がある円柱状のお道具、というイメージはすこしラフすぎます。うら若い女性がこの程度のイメージというか知識でも仕方がありませんが、EDについて少し勉強しようという男性にはもっと正確な知識が望まれます。
ペニスは勃起した状態では、円柱というより三角柱です。心棒が3本あります。太い2本が陰茎海綿体でペニスの背中側(自分で見ると上側)に並んでいます。下側の細い1本が尿道海綿体で中心に尿道が通っていて先端は亀頭になっています。
骨のようにカチンカチンになるのは陰茎海綿体で、尿道海綿体と亀頭はそれほどの硬さはなく体積が膨らむだけです。
この3つの海綿体の海綿体動脈に血液が送りこまれて、血液の出口である静脈が閉じられることによって勃起が完成します。
脳は性的な刺激を受けると血管内皮に一連の変化が起きる指令を発します。血管内皮から一酸化窒素が放出されて、それによって血管の平滑筋をゆるめて血管を拡張する物質が産生されるのです。
それによって順調に勃起がすすむはずなのですが、EDの人は勃起を終息させるPDE5という酵素がまだ勃起しきらないうちから早く出てきてしまいます。この酵素の働きを阻害して勃起を助けるのがED治療薬のPDE5阻害薬(ED治療薬)です。
EDは男の更年期障害?―男性ホルモンのテストテロンとEDの関係
女性は40代後半から50代前半にかけて「閉経」という劇的な出来事があり、卵巣の活動が終息を迎えます。それによってエストロゲンなどの女性ホルモン分泌の急激に減って身体にさまざまな不調が起きるのが更年期障害です。
男性も20歳代にピークだったテストテロンの分泌は年齢とともに徐々に減ってきますが、女性ほどストンと大きな落差で減少することはなく、ゆるい坂を下るようにだらだらと減少します。精巣の活動も40〜50代で終わることはなく、80代を過ぎても続きます。
したがって男性にははっきりした更年期というものはなく、「男の更年期」というのは女性との対比で比喩的に語られているものです。
EDの症状が40〜50代から増えてくるのは確かですが、
@それをただちに男性ホルモンの減少に結びつけるのは正しくありません。
Aまた、男性ホルモンの分泌不足をただちに年齢に結びつけるのも正しくありません。
まず、EDの症状は男性ホルモンの分泌が減ったこと単独で現れることはほとんどありません。それに肉体的あるいは精神的な何かの要因が重なることで症状がでてくるのです。
また、男性ホルモンの分泌は年齢に左右されるだけでなく、むしろ仕事や生活意欲などの男性的な活力の強弱によって大きく左右されることが分っています。「歳のせい」とばかりは言えないのです。